医院ブログ

2015.11.28更新

このHPで皆様の体調に関する(?)を出来るだけ分かり易くご説明するコーナーです。第1回目は、お通じ(排便)のお話です。お食事中の方ご免なさい(^_^;)。
 お通じは1回/が理想とお考えの方が多いこととおもいますが、如何でしょうか?・・・実は、正常とされる範囲には少し幅があります。それは『3の法則』と呼ばれています。つまり、排便回数は多くて3回/日~少なくても3回/週は正常範囲としましょう、というものです。お通じのおおもとは、3度の食事です。毎日、毎食メニューも様々ですし、その処理にあたる胃腸のコンディシィンも決して一定ではありません。これが、お通じの固さ(水分量)、回数などに影響していますので、きっちり1回/日でなくても良いわけです。ただし、3の法則に当てはまっていても、1いなくても、最近のお通じがいつもと違うぞ、というときは、何かのサインかも知れません。たとえは、渋り腹と言われるように急激な痛みを伴うような強い便意が起こりやすいとか、何やら血液や粘液(時にゼリー状の付着物)が混ざったり、便の太さが以前より明らかに細くなっているという場合は、腸内の何らかの変化(炎症やできもの)のサインかも知れません。当然ながら、以前と比べて、長期に下痢が続いたり、便秘がどんどんひどくなるといった変化も、腸内の変化のあらわれである可能性があります。特に、下痢が2週間(~3週間)以上続くような場合は、放置してみ自然に治ってしまう一般的な病原菌の感染による腸炎というよりは、”特殊型”の腸炎を疑う場合(潰瘍性大腸炎、クローン病、アメーバ赤痢など)もあり、お独りで悩まれず、ご相談ください。便秘に関しては、通常は不規則な生活習慣(食物繊維不足、飲水不足、運動不足、睡眠不足、ストレス過多)や便意のある時にトイレに行けないなどが高じての習慣性便秘が多いように思いますが、今までと変わらない規則的な生活習慣にもかかわらず、便秘が顕著になっている場合は、便の通過を邪魔する何か(時に腫瘍)が潜む場合があり、要注意です。お通じは、ある意味で我々の消化管の健康を写す鏡の様な存在でもありますので、お出ましの際はさっさと流してしまわずに、よくよく観察してみてくださいね。

投稿者: 内科・消化器内科 杉本クリニック