肝炎・肝疾患

肝臓疾患について

当院では、日本肝臓学会専門医の院長が診療いたします。
ウイルス性肝炎(A型、B型、C型)や、アルコールによる肝障害、肝硬変、脂肪肝、薬剤による肝障害などのさまざまな肝臓疾患の診療を行っております。肝機能検査はもちろん、B型・C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎および急性肝炎に対しては、抗ウイルス療法や、超音波診断装置を使用した肝がんのスクリーニング検査など、専門性の高い診断・検査・治療を行っています。
肝がん治療などの高度な医療が必要な場合においては、提携病院へのご紹介も行っております。


肝機能障害

近年、健診時に肝機能障害を指摘される人の割合は増加傾向で、その原因も様々です。
代表的な肝機能障害として肝炎があり、特に多いのがA型、B型、C型などのウイルス性肝炎です。なかでもB型、C型肝炎は慢性化したまま放っておくと、肝硬変や肝がんへと進行していく可能性があります。これまで難治性と言われてきたC型肝炎も、抗ウイルス治療と対症療法などで完治率が向上してきていますし、B型肝炎においても、核酸アナログ製剤や、注射薬のインターフェロン(IFN)で、肝機能の正常化が期待できます。

患者様それぞれの病態・症状に応じて、日常生活の指導や、薬物療法などを組み合わせて治療していきます。肝機能障害に不安をお持ちの方は、まずはご相談ください。

慢性肝疾患(B型・C型)の方へ

肝炎対策基本法の下で国家規模の肝炎対策(医療費補助)が進んでおり、経済的な負担の大きさのために治療を断念してこられた方々には、適切な対処が受けられる時代へと進歩しています。
平成23年より、B型肝炎のペグインターフェロン製剤治療が肝炎治療医療費助成制度の対象になり、また、平成26年からは、C型肝炎の「インターフェロンフリー治療」が肝炎治療医療費助成制度の対象になりました。
これまで母子感染予防を中心に実施されてきたB型肝炎対策も、保育所での集団感染例が報告され、唾液や汗を介した水平感染が問題となり、平成28年10月から、B型肝炎ワクチンが導入されることにもなりました。
また、これまでのインターフェロンを代表とされる従来治療と比べて副作用も軽く、効果もかなり期待しうる新薬が次々に登場しており、以前に受けられた治療では上手くいかなかった方も完全にウィルス肝炎を克服しうる可能性が高まっております。
肝炎は、適切な治療・予防ができる時代へと代わりつつあります。一度ご相談ください。

肝炎

肝臓病の中で、日本でもっとも多い言われているのが肝炎です。肝炎とは、その名の通り肝臓内で炎症を起こし、肝細胞が壊される肝臓疾患のことを言います。
発症の仕方や症状は、大きく3つに分かれます。
突然的に発症する「急性肝炎」と、6ヶ月以上症状がおさまらない「慢性肝炎」、急性肝炎の中でも稀に発症し、1週間から10日で死に至ることがある「劇症肝炎」があります。
原因はウイルス感染(A型、B型、C型、D型、E型、EBウイルス、サイトメガロウイルスなど)、アルコール多飲、膠原病(免疫の異常)、脂肪肝などがあります。

急性肝炎

急性肝炎の中でも、約1~2%が劇症肝炎になると言われています。急性肝炎がどんどん悪化し、肝の組織の大半が破壊されてしまうと、肝不全状態と肝性脳症という意識障害を来し、死に至る場合があります。

 
慢性肝炎

急性肝炎が治りきらず、6ヶ月以上にわたり肝細胞の破壊と修復が続いている状態をいいます。肝臓病の中で一番多く、一部は肝硬変や肝がんへ進む可能性があります。

 
劇症肝炎

急性肝炎の中でも、約1~2%が劇症肝炎になると言われています。初期症状は急性肝炎と同じですが、劇症肝炎の場合は、ますます症状が悪化し、肝性脳症という意識障害や死に至る場合があります。

肝硬変

慢性肝炎の状態が、10年以上経過すると、肝臓は徐々に固く萎縮し、表面は凹凸になります。それでも初期(代償期)は無症状ですが、末期(非代償期)には、黄疸、腹水、全身のむくみ、口区下血(食道静脈瘤破裂)、意識障害などを来し、根本的な治療が困難になります。

肝癌

肝硬変と診断された方では、年率8%の方が、新規に肝癌が発生すると云われています。つまり肝硬変になると、10年で80%の方が、肝癌を合併することになります。治療は、外科手術と内科治療に大別され、背景に肝硬変があり、肝臓の動きが鈍っていると、体に負担の大きい外科手術は回避されることがなく、カテーテル治療(TACE)や焼灼治療(RFA)といった、内科的な局所治療が選択されることが一般的です。最近では局所治療困難な肝癌では、抗癌剤の全身投与で進行を遅らせることもあります。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって発症する肝炎です。HBVは血液や体液を通じて感染します。主な感染経路は、輸血や注射針の使い回し、性行為による感染などがあり、またHBVを体内にもっている母親から生まれた子どもへの母子感染があります。

B型肝炎ウイルスに感染した場合の症状は、大きく急性肝炎と慢性肝炎の2種類に分けられます。
多くの場合は症状がないまま、自然治癒すると言われていますが、2~3割の人は急性肝炎になります。なかには悪化すると劇症肝炎を発症することもあり、肝性脳症という意識障害があらわれて、死に至ることがあります。
一方、慢性肝炎は、母子感染などによってB型肝炎ウイルス(HBV)に生後間もなく感染し、思春期を過ぎるまで、特に症状が起こることはありませんが、思春期を過ぎると免疫力が発達し、B型肝炎ウイルス(HBV)を異物と認識し、体内から排除しようと攻撃を始めます。この時にリンパ球が肝細胞も一緒に攻撃してしまうので肝炎が起こります。

C型肝炎

C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)の感染により起こる肝臓の病気です。C型肝炎ウイルス(HCV)の感染により6ヵ月以上にわたって肝臓の炎症が続き、細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなってしまいます。主な感染経路は、輸血や注射針の使い回しなどがあります。
C型肝炎は、慢性的な炎症を引き起こすことが多く、B型肝炎に比べて炎症の程度が弱いため、自覚症状もほとんど見られません。なんとなく「怠い」「食欲がわかない」といった症状が生じることもありますが、これらの症状は他の病気でもよく起こるため、症状だけでC型肝炎を自覚すること難しく、検診などで慢性肝炎として見つかることがよくあります。放ったままにしておくと慢性肝炎から肝硬変へと肝炎はへと進行していく可能性があります。